助動詞の接続の覚え方

古典文法

古典を読む際にネックになることの一つが助動詞だと思うけれど覚えてしまうと読解にも強力な威力を発揮してくれるのが助動詞。

 

助動詞を理解するためには、

 

  1. 接続
  2. 活用
  3. 意味

 

を覚えることが一番。

 

ただ多くの助動詞の活用や意味を覚えるのはなかなか難しいので、まずは簡単に覚えられる接続から覚えよう。

 

助動詞の接続

助動詞はその前の言葉につながって意味をなすのだけれど、その前の言葉にどうつながるのかは一定のルールがある。

 

それが助動詞の接続で簡単に書くと助動詞は前につながる語の活用形が決まっている

 

前の後の活用 助動詞
未然形 む、ず、むず、まし、じ、しむ、まほし、る、す、らる、さす、ゆ、ふ、らゆ
連用形 つ、ぬ、たり、けり、たし、き、けむ
終止形 らむ、めり、まじ、らし、べし
連体形 なり、たり、ごとし
已然形

 

 

接続を覚える意義

接続が分かると何が良いのかは大学受験生や大学で古典を勉強するのでないと分かりにくいが、文章の意味を誤解せず把握できたり、正しい読み方が把握しやすくなるということです。

 

例えば「夏ぞ来ぬ」とあった場合にどう読むか

「ぞ」は文末に連体形をとります。なので、「ぬ」は何かの連体形です。

「ぬ」で終わるのが完了の助動詞「ぬ」の終止形と打消しの助動詞「ず」の連体形があります。(助動詞の活用はやっぱりどうしても覚えないといけない)

ここで連体形が「ぬ」になるのは「ず」の場合なので、「ず」の接続が上の表から未然形だと分かるので、「来」は未然形になることがわかります。

「来」の未然形は「こ」となるので、「夏ぞ来ぬ」は「なつぞこぬ」と読むことが分かります。

 

では文末に「夏は来ぬ」とあったらどう読むか。これで文章は終了しているので「ぬ」は終止形です。終止形が「ぬ」になるのは完了の助動詞「ぬ」

接続は連用形なので「来」の連用形で「き」となるので、「夏は来ぬ」は「なつはきぬ」と読むことになります。

 

【例】

・京には見え「ぬ」鳥なれば 見えは連体形なので「ぬ」は打消しの助動詞「ず」の連体形になるので「京では見えない鳥なので」

 

・都近くなり「ぬ」  「なり」は「なり」の連用形になるので「ぬ」は完了の助動詞「ぬ」の終止形になるので「都が近くになった」

 

 

接続の覚え方 その1

「もしもしかめよ」の曲で

 

み(未) ず むず まし じ しむ まほし

よう(用) つ ぬ たり たし き けり けむ

しゅう(終) らむ めり まじ らし べし (で)

れんたい なり たり ごとし (です)

 

終止形の最後の(で)やれんたいの(です)は曲に言葉を合わせるためいれている。

 

歌詞だけにすると

み ず むず まし じ しむ まほし

よう つ ぬ たり たし き けり けむ

しゅう らむ めり まじ らし べし で

れんたい なり たり ごとし です

 

未然形接続に一部抜けがあるけれどおおむね全体を覚えられるパターン。

 

 

 

接続の覚え方 その2

【未然形接続】

「もしもしかめよ」の曲で

 

む ず むず まし じ しむ まほし る す らる さす ゆ ふ らゆ

 

【連用形接続】

つ ぬ たり けり たし き けむ

 

語呂合わせで覚える

つぬったりけりたしきけん

(つねったり蹴りたし危険)

 

 

 

 

 

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