00012 題しらず 藤原隆経朝臣

巻一・春上

【歌】

春毎に野べのけしきの変らぬは同じ霞や立ちかへるらむ

はることにのへのけしきのかはらぬはおなしかすみやたちかへるらむ

 

 

【通釈】

春が来るたびに野辺の景色が変わらないのは同じ霞が繰り返し立っているのだろうか

 

 

【作者】

藤原隆経

 

 

【感想・その他】

「立ちかへる」は引き返すや昔に帰る、さかのぼるという意味。霞が立つも掛けている。

 

 

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