00056 題しらず 前大納言公任

巻一・春上

【歌】

我が宿の梅のさかりにくる人は驚くばかり袖ぞにほへる

わかやどのうめのさかりにくるひとはおどろくばかりそでぞにほへる

 

 

【通釈】

我が家の梅の盛りにやってくる人ははっと気が付くほど袖が匂っている

 

 

【作者】

前大納言公任

「拾遺和歌集」「和漢朗詠集」の選者藤原公任のこと。

百人一首五十五番「滝の音は絶えて久しくなりぬれど名こそ流れてなほ聞こえけれ」の作者。

 

 

【感想・その他】

「驚く」はっと気が付く。

「ばかり」ほど。~ぐらい。

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