【歌】
逢坂の関をや春も越えつらむ音羽の山の今朝はかすめる
あふさかのせきをやはるもこえつらむおとはのやまのけさはかすめる
【通釈】
逢坂の関を春は越えたのだろうか音羽の山が今朝は霞んでいたよ
【作者】
橘俊綱朝臣
藤原頼通次男
【感想・その他】
「や~らむ」で「や」は係りの助詞「らむ」は推量の助動詞「らむ」の連体形。
疑問や反語を表すけれど、超えたのだろうか程度の疑問と考えるのが自然だと思う。
下の句の「かすめる」は四段動詞「かすむ(霞む)」の已然形+完了の助動詞「り」の連体形
上の句が係り結びで連体形で終わっているので下の句も連体止めにしている?
この辺は筆者にはその微妙な差が分かりません。