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00006 年ごもりに山寺に侍りけるに今日はいかがと人のとひて侍りければよめる 大中臣能宣朝臣

巻一・春上

【歌】

人しれず入りぬと思しかひもなく年も山路を越ゆるなりけり

ひとしれすいりぬとおもひしかひもなくとしもやまちをこゆるなりけり

 

 

【通釈】

人に知られず山に入ったと思っていたのにそのかいもなく年も山路を越えてきたんだな

 

 

【作者】

大中臣能宣

三十六歌仙の一人

梨壺の五人の一人で後選和歌集の選者の一人

 

 

【感想・その他】

年ごもりは大みそかの夜に家長が氏の神社に泊まり込んで正月の朝まで夜通しその年の豊年や家族の安全を祈願した行事だそうです。

 

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