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00032 正月七日子日に當りて雪の降り侍りけるによめる 伊勢大輔

巻一・春上

【歌】

人は皆野べの小松を引きに行くけふ(さイ)の若菜は雪やつむらむ

ひとはみなのべのこまつをひきにゆくけふのわかなはゆきやつむらむ

 

 

【通釈】

正月七日が子日だったので人は皆小松を引きに野辺に出かけているから今日の若菜は積もっている雪が摘んだのかな

 

 

【作者】

伊勢大輔

中古三十六歌仙

百人一首六十一番歌の作者

 

 

【感想・その他】

「若菜」正月七日に七種の若菜を羹にして食べる風習があった。今の七草粥につながる風習。

その若菜摘みを雪が摘んだのか

「若菜は雪やつむ」の「つむ」は「若菜つむ(摘む)」と「雪つむ(積む)」を掛けている掛詞。

 

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