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00036 後冷泉院の御時后の宮歌合に詠み侍りける 中原頼成妻

巻一・春上

【歌】

摘みにくる人は誰ともなかりけり我がしめし野の若菜なれ共

つみにくるひとはだれともなかりけりわがしめしののわかななれども

 

 

【通釈】

摘みに来る人は誰と言うわけでもなくいつの間にか摘みに来ているよ

私が専有している野の若菜なのに

 

 

【作者】

中原頼成妻

中原頼成妻は後拾遺和歌集 巻十四 00787の歌の作者

中原頼成も後拾遺和歌集 巻八 00492の歌の作者

 

 

【感想・その他】

「しめし」漢字で書くと占めし、標めしで自分の領地として目印をするとか占有するという意味

 

「後冷泉院の御時后の宮歌合」后は皇后寛子(関白藤原頼道の娘)とされている。皇后寛子は3度の歌合せの開催が確認されており、これは天喜四年(一O五六)の皇后宮春秋歌合で、七番右の歌に所収されている。

 

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