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00050 屏風の絵に梅の花ある家に男きたる所をよめる 平兼盛

巻一・春上

【歌】

梅が香をたよりの風や吹きつらむ春珍しく君がきませる

うめがかをたよりのかぜやふきつらむはるめづらしくきみがきませる

 

 

【通釈】

梅の香りを伝える風でも吹いたのだろうか

春なのに珍しくあなたがいらっしゃいました

 

 

【作者】

平兼盛

三十六歌仙の一人。拾遺集、後拾遺集の代表的な歌人

光孝天皇のひ孫で平姓を受けて臣籍降下

百人一首「しのぶれど色にいでにけりわが恋は物や思ふと人のとふまで」の歌の作者

 

 

【感想・その他】

「梅の香をたよりの風」「たより」機会やついで、使者と言う意味。

使いになって梅の花の香りを運んでくれた風ということ。

梅の花のある家に男が来ているので女性が住んでいると見立ててその女性になって詠んだ歌。

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