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00051 ある所の歌合せに梅をよめる 大中臣能宣朝臣

巻一・春上

【歌】

梅の花匂ふあたりの夕暮はあやなく人にあやまたれつつ

うめのはなにほふあたりのゆふぐれはあやなくひとにあやまたれつつ

 

 

【通釈】

梅の花の香りが匂う夕暮れは人がつけている香りと間違えて来客があったとなんども勘違いしている

 

 

【作者】

大中臣能宣

三十六歌仙の一人

梨壺の五人の一人で後選和歌集の選者の一人

00019の歌00034の歌の作者

 

 

【感想・その他】

「あやなく」あやなしは道理や理屈に合わないこと理由が分からない状況

梅の花の香を人がつける香と間違えて来客があったと勘違いした

「つつ」継続を表す接続助詞。ここでは「あやまつ」を何度も繰り返しているということ。

あやなくあやまつというのは洒落た感じなのかもしれない

当時は梅の花と間違える位の香りを身にまとっていたことが分かる

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